SAT04 CREATIVE SPACE

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【Spire基礎知識】セクション構成と音の流れを把握する。CPY&PST機能を使う。

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Reveal Sound 「Spire」のセクション構造と、基本的な音の流れを把握しておきたいと思います。また、CPY&PSTを使ったセクション設定のコピーを試してみます。年末に今更ながらSpireを購入しました。結構人気でリリースされてから時間も経つのに国内代理店もないので日本語マニュアルも無いようです。

くまったくまった。

なので、英語マニュアルをチラチラみつつ実際に触りながら覚えていきたいと思います。ちょいちょい間違えることもあるのであしからず。

セクション構造の把握

音作りの面では、大きく分けて5つのセクションがあります。どこからどこまでが同じセクションなのかを把握しておく事が、Spireの音作りの第一歩になります。

  • オシレーター・セクション
  • フィルター・セクション
  • エフェクト・セクション
  • マスター-セクション
  • モジュレーター・セクション

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音の流れ

オシレーター・セクション」→「フィルター・セクション」→「エフェクト・セクション」→「マスター・セクション」というのが基本的な流れになります。

そして、「モジュレーター・セクション」は、設定する事で様々なセクションに影響を与えることができます。

わかりやすいといえばわかりやすいのですが、往年の「VCO、VCF、VCA」という最もシンプルな構成が頭にあると、若干トラップにハマりそうになります。

音量:VCAエンベロープ(ENV1)

「モジュレーター・セクション」は、設定すれば色んなセクションに影響を与えることができますが、設定しない限り他のセクションに影響をあたえることがない……というのが基本です。

しかし、ENV1だけは、何も設定されていないようであっても「オシレーター1〜4のボリュームすべてのエンベロープ」として機能します。

つまり、ENV1はVCAエンベロープとして機能が固定でアサインされています。

したがって、本当の流れとしては、「オシレーター・セクションモジュレーター・セクション(ENV1)→」「フィルター・セクション」という流れになっています。

フィルター:VCFエンベロープ

では、よく使われるフィルターのエンベロープはというと、これは「モジュレーター・セクション」でユーザーが設定しないとありません。

しかし、「INIT」ボタンを押して初期化した状態では、デフォルトでENV3をフィルターのエンベロープとする設定がなされています。この設定を参考にするか、そのまま流用しちゃうのがお手軽です。

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ENV3のアサイン先に「Cutoff 1」が設定されており、エンベロープの効き具合(影響力)である「amt」の値が最大になっています。

ただし、このままだと何もフィルターがアサインされていないので、「Cut1」にフィルターの種類を設定してあげる必要があります。

オシレーターのオン・オフ(単独ミュート)

Spireには4つのオシレータがあります。当然、音を作ってる時には、他のオシレータをオフにして視聴したい時がでてきます。その場合、オシレーター・ボリュームの下にある「OSC1」「OSC2」「OSC3」「OSC4」のラベルをクリックする事で、「OFF」にする事ができます。

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ただ個人的には、ミュートだけじゃなくてソロも出来るといいな〜と感じます。いろいろ試しましたがやり方がわからなかったです。シフト押しながらクリックすれば、クリックしたオシレーター以外「OFF」になるとか、そういう機能があっても良いとは思うのですが……。あれば是非教えてください。

設定のコピーとペーストの影響範囲(CPY/PST)

各セクションがわかると、セクションのコピー&ペーストの範囲も把握しやすいです。

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オシレーター・セクションのコピー&ペースト

オシレータ・セクションにあるCPY&PSTは、オシレーター・セクションにのみ影響します。上の図で言うと、ピンクで囲まれた範囲内です。

つまり、OSC1の設定をOSC2にコピーしたい時に使えます。なのでフィルターの設定には影響しません。

モジュレーター・セクションのコピー&ペースト

オシレータ・セクションにあるCPY&PSTは、モジュレーター・セクションにのみ影響します。上の図で言うと、青で囲まれた範囲内です。ですが、少し複雑です。

まず、同じ種類のモジュレーターにしかコピー&ペーストできません。

ENVはENVは、LFOはLFOにしかコピーできません。当たり前といえばあたり前ですが。

そしてモジュレーターセクション内には、隣り合う二つのサブ・セクションがありますが、クリップボードは共有になります。

左側に「ENV1、ENV2、LFO1、LFO2、STP1」、右側に「ENV3、ENV4、LFO3、LFO4、STP2、ARP」があります。

例えば左側にある「ENV1」をコピーして、右側にある「ENV3」にペーストすることが可能です。

音色間のコピペも可能

これらセクション毎にあるCPY&PSTは、音色を切り替えてもペーストが可能です。なので別の音色のエンベロープ設定を、ペーストして持ってくるという事も可能です。