SAT04 CREATIVE SPACE

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【全5回 完結】Wavesでお馴染みのCLAが語るエンジニアリングTIPSや、ミックスに至る心構え動画が面白い

 WavesのCLAシリーズで有名なエンジニア「クリス・ロード・アルジ」氏の動画を、Media Integrationさんが日本語訳してアップしてくれています。

 内容は多岐にわたっており、様々なノウハウを明かしてくれています。こんな素晴らしい動画を日本語訳して公開してくれるMedia Integrationさんに是非お布施しましょう。

 最近は海外サイトのクーポンを使うのと、Media Integrationから買うのとで、あまり変わらない場合もあります。日本語マニュアルも貰えますしね。

【#1】ミックスの準備は万端?CLAが語る、ミックスを始めるためのTips


ミックスの準備は万端?CLAが語る、ミックスを始めるためのTips

  • ミックス前にセッション(プロジェクトファイル)を整理する
  • 慣れ親しんだトラックの並びにしておく(楽器の並び)
  • CLAの場合「キーボード、ボーカル、ギター、ドラム、ベース、パーカッション」の順番

 作曲中は次々にソフトシンセを立ち上げたり、複数テイクを録音した場合にトラックが沢山出来てしまってとっちらかってしまいがちです。

 私自身は、作りながらある程度バランスを取りながら(ミックスしながら)曲を作るタイプではあるのですが、それでもミックスの段階では、気持ちを切り替える意味でもこのプロジェクトファイルの整理作業を行います。

 グループチャンネルにまとめたり、フォルダトラックにまとめたり、つなぎ合わせたテイクをキレイに一つの波形にしたりと、一見時間の無駄のようにも思えますが、その後のミックス作業が楽になるのでオススメです。

【#2】CLAが語る:プラグインを選ぶのはミックスの「前」? テンプレートの大切さ


CLAが語る:プラグインを選ぶのはミックスの「前」? テンプレートの大切さ

  • 毎回使うようなプラグインはショートカットで呼び出せるように(ProTools)
  • クリス氏がよく使うプラグインは
    • センド・リターン用に「CLA Effects」
    • ボーカル用に「CLA-76」
    • 波形を整える(均す)レシオ設定のL1
    • H-Delay、H-Reverb
    • SSL EQ
  • 必ず使うプラグインは予め全トラックにインサート。SSL EQ(E-Channel)など
  • 一番上のプラグインスロットを空けておく

 Waves制作の動画であり、且つ本人の名前を冠したCLAシリーズを挙げるのは、まあ当然ですかね(笑)実際、WavesのCLAシリーズは素晴らしいプラグインですからねえ~。

 プラグインによく使うインサーションを入れておくというのは、多くの人がやてちる鉄板テクニックです。ここに入れるエフェクトでその人のカラーが出たり、ミックスの統一感が出たりしますね。

 ちなみに、全トラックに差し込むSSLのプラグインとしては、E-Channelが好みだそうです。

【#3】AUXトラックは最初から準備する、CLAが語るTips


AUXトラックは最初から準備する、CLAが語るTips

 これもMIXの準備の話し。AUXを都度作って行くのではなく、最初にトラックの全容を把握して必要なAUXトラックを用意しておくこと。そしてそれに対応するカラーも付けておく。

 これも普段私がやっている事と同じです。どのトラックがどのAUXトラック(グループチャンネル)に設定されているかがひと目でわかるのでわかりやすいです。

 その他にもAUXトラックに纏めたコーラスの、エフェクト処理について語られています。

 ここでのコーラス処理でも、「SSL EQ(おそらくE-Channel)」、「CLA-76」を使うそうです。自身が開発に携わったCLA Vocalも使うそうです。半分宣伝とは言え、実際「CLA Vocal」は評価も高く、Spliceで、最も多く使用されているボーカルエフェクトで1位です。

【#4】CLAが語る「正しいモニタリング」とは


CLAが語る「正しいモニタリング」とは

  • 小さい音量でモニタリングする
  • いつも作業の前に自分の決めたリファレンスCDを聞く

 モニタリングに関する意識を確認できます。クリス氏のオススメとしては出来る限りボリュームを下げて作業する事を勧めています。

 もちろん一時的にボリュームを上げて確認すべきだけど、ちゃんと調整された部屋ならよいですが、そうでない場合、部屋の影響を減らすには確かにボリュームを下げたモニタリングは有効です。

【#5 最終回】CLAが語る「コンプをかけるべきでは"ない"トラック」


CLAが語る「コンプをかけるべきでは"ない"トラック」

  • 最初はフェーダーだけでバランスをとる
  • すべてのトラックをチェックし、曲全体を解析して理解してから作業する

 慣れてくれば、波形を見ただけである程度の情報をそこから読み取れるスキルが付いてきます。しかし、あくまでそれは波形編集や、再生時の目安です。耳で聞いて判断するというのは、常に心にトドメて置きたいです。